【レース回顧】第24回関屋記念(G3)~過酷なサバイバル戦を制したアンパドゥ!ラップとPCIから紐解く激闘の真実~

レース結果

着順馬番馬名騎手タイム通過順確定人気単勝オッズ
13アンパドゥ岩田望来1.32.412 – 111番人気4.8倍
210クランフォード菊沢一樹1.33.31 – 18番人気11.3倍
31ファーヴェント西塚洸二1.33.33 – 36番人気10.6倍
413ブエナオンダ田口貫太1.33.414 – 1414番人気43.2倍
57エルトンバローズコレット1.33.712 – 133番人気8.9倍
64マテンロウスカイ横山典弘1.34.19 – 912番人気31.0倍
72ジュタ吉田豊1.34.77 – 713番人気37.5倍
85レディマリオン今村聖奈1.34.96 – 511番人気25.0倍
99サンダーストラック丸山元気1.35.57 – 79番人気14.3倍
106シリウスコルト田辺裕信1.35.73 – 34番人気9.0倍
118ダノンセンチュリー戸崎圭太1.35.99 – 112番人気5.0倍
1211ドロップオブライト松若風馬1.37.09 – 910番人気16.0倍
1312ランスオブカオス石川裕紀1.37.33 – 55番人気10.3倍
1414メタルスピード斎藤新1.38.02 – 27番人気11.1倍

通過順位と通過タイム

ハロンタイム12.3 – 10.7 – 11.0 – 11.9 – 12.2 – 11.4 – 11.5 – 11.4
上り4F 46.5 – 3F 34.3
3コーナー(*10,14)(1,6,12)5(2,9)(4,8,11)(3,7)13
4コーナー10,14(1,6)(5,12)(2,9)(4,11)(3,8)7,13

払戻金

券種組番払戻金人気
単勝3480円1番人気
複勝3 / 10 / 1210円 / 310円 / 300円2番人気 / 6番人気 / 5番人気
枠連3-61,300円4番人気
馬連3-102,820円5番人気
馬単3-104,830円10番人気
ワイド3-10 / 1-3 / 1-101,050円 / 1,040円 / 1,690円5番人気 / 4番人気 / 23番人気
3連複1-3-107,490円11番人気
3連単3-10-134,830円53番人気

【レース回顧】第24回関屋記念(G3)~過酷なサバイバル戦を制したアンパドゥ!ラップとPCIから紐解く激闘の真実~

■ はじめに

こんにちは!競馬ブロガーの島んちゅ競馬です。 夏の新潟を彩るマイル重賞、第24回関屋記念(G3)。皆さんの馬券の結果はいかがだったでしょうか?

戦前は「新潟外回り特有のゆったりとした瞬発力勝負になるのでは?」と予想していたファンも多かったと思いますが、蓋を開けてみれば、息の入らない非常にタフな消耗戦となりました。

今回は、この難解なレースを「レースラップ」「PCI(Pace Category Index)」という客観的なデータを用いて徹底的に丸裸にしていきます。勝ったアンパドゥの強さの秘密から、上位人気馬が沈んだ理由、そしてこの過酷なレースを経て「次走絶対に狙うべき馬」まで、約3000文字の特大ボリュームでたっぷりとお届けします!

■ ① レースラップの解説:息の入らない厳しい流れ

まずは、レース全体の流れを決定づけた「レースラップ」から振り返っていきましょう。

今回の関屋記念は、スタート直後から非常に淀みのない厳しいラップが刻まれました。ハナを主張したのは8番人気の伏兵・クランフォードです。これにメタルスピードが競りかけるように2番手につけ、さらにはファーヴェントシリウスコルトランスオブカオスといった先行勢が雁行状態で続きました。

新潟外回りのマイル戦は、一般的にテン(前半)が緩み、直線の長い末脚勝負になりやすいコース形態です。しかし今回は、逃げたクランフォードが前半3F(600m)を34.86秒という猛ペースで引っ張りました。新潟の長い直線を考慮すれば、これは先行馬にとって極めて過酷なペースです。中盤でペースを落として息を入れたいところですが、後続のプレッシャーもあってペースは落ちきらず、いわゆる「一息入らないタフな流れ」のまま最後の直線へとなだれ込みました。

■ ② PCIから読み解くレースペースの真実:先行馬壊滅の前傾ラップ

この過酷なペース配分を、より明確に示してくれるのが「PCI(Pace Category Index)」という指標です。 PCIとは、前半のペースと後半の上がりのバランスを数値化したもので、50をイーブンペースとし、数値が低いほど「前傾ラップ(前半が速く後半失速)」、高いほど「後傾ラップ(前半温存し後半に末脚爆発)」を示します。

今回の先行馬たちのPCIを見てみると、その過酷さが一目でわかります。

  • メタルスピード(14着):PCI 37.7(上がり39.8秒)
  • ランスオブカオス(13着):PCI 40.5(上がり38.8秒)
  • シリウスコルト(10着):PCI 43.5(上がり37.4秒)

軒並みPCIが45を下回る、まさに「限界を超えた前傾ラップ」です。前半で激しく脚を使わされた結果、新潟の長い直線で完全にスタミナが枯渇し、上がり3Fで37秒台〜39秒台という急失速を余儀なくされました。いかに道中のペースが先行勢の体力を奪うサバイバルペースだったかが、このデータから如実に伝わってきます。

■ ③ レース展開の詳細解説:直線での攻防と明暗

それでは、この厳しいペースの中、道中から直線にかけてどのような攻防が繰り広げられたのか、展開を詳しく見ていきましょう。

【テン〜道中】

前述の通り、クランフォードがハナを奪い、メタルスピードが番手。3番手集団にはファーヴェントらが続きます。一方、勝ったアンパドゥは中団よりやや後ろの12〜11番手のインコースに控えます。1番人気のダノンセンチュリーは9〜11番手の中団、そして12番人気のブエナオンダは最後方14番手でじっと息を潜める展開となりました。

先行勢が激しくやり合う前方を尻目に、後方待機組は「これは前が止まる」と判断し、徹底して自身のペースを守り、脚を溜めることに専念しました。

【直線】

新潟名物の長い直線。まず脱落したのは、早めに前を追いかけたメタルスピードやランスオブカオスでした。残り400mを切ったあたりで脚色が完全に鈍ります。

しかし、逃げたクランフォードだけは違いました。自ら過酷なペースを作り出しておきながら、直線でもしぶとく粘り腰を発揮します。さらには、好位3番手で流れに乗っていたファーヴェントも、前を行くクランフォードを懸命に追いすがります。

そこへ大外から襲いかかってきたのが、後方で脚を溜めに溜めていた馬たちです。中でも、馬群を縫うようにして別次元の末脚を繰り出したのがアンパドゥでした。残り200mで一気に先頭に立つと、そのまま後続を置き去りに。さらには大外から最後方待機のブエナオンダ、中団後方からエルトンバローズも強襲してきましたが、時すでに遅し。前の2頭(クランフォード、ファーヴェント)を捕らえるのがやっと、という結末を迎えました。

■ ④ レース回顧:各馬のパフォーマンスを徹底分析

ここからは、着順や人気と照らし合わせながら、各馬のレース回顧を詳しく行っていきます。

【圧倒的な末脚で戴冠! 1着:アンパドゥ】

2番人気で見事勝利を収めたアンパドゥ。道中12-11番手から、上がり3Fメンバー最速の33.7秒を叩き出し、2着に5馬身(0.9秒差)をつける圧勝劇でした。

この勝利の最大の要因は、PCI 54.5という理想的な「後傾ラップ」を自身の走りで作り出せたことです。前半の激しい先行争いには一切加わらず、道中はリラックスして追走。先行馬がバテて止まる流れを完璧に読み切り、直線だけで他馬をねじ伏せました。もちろん、展開が向いたことは確かですが、タフな馬場状態で33秒台の脚を使えるのは本馬の絶対能力の高さゆえ。秋のG1戦線に向けて、非常に楽しみな勝ちっぷりでした。

【驚異の心肺機能! 2着:クランフォード & 3着:ファーヴェント】

このレースで「最も強い競馬をしたのはこの馬たちかもしれない」と思わせたのが、2着クランフォードと3着ファーヴェントです。

逃げたクランフォードのPCIは49.0。これは、自ら前傾ラップを作り出しながら、自身はほぼ「イーブンペース(50)」で走り切ったことを意味します。上がり3Fも35.2秒でまとめており、底知れぬスタミナと持続力を証明しました。

3着ファーヴェントも同様で、厳しい3番手追走ながらPCI 49.9と完璧なイーブンペースを刻み、上がり35.0秒で粘り込みました。展開が後方待機組に完全に味方する中、前で残ったこの2頭の地力は、フロック(まぐれ)では決して片付けられません。

【展開に泣いた1番人気 11着:ダノンセンチュリー】

圧倒的1番人気に支持されながら11着に沈んだダノンセンチュリー。敗因は明確で、PCI 45.1が示す通り「不向きな前傾ラップに巻き込まれた」ことです。

過去の実績が示す通り、この馬の最大の武器は「スローペースからの極限の瞬発力」です。今回は道中9-11番手と、勝ったアンパドゥのすぐ近くにいましたが、息の入らない厳しい流れを追走させられたことで体力を消耗。直線で自慢の末脚を繰り出す余力は残っていませんでした。決して能力が足りないわけではなく、「展開のあや」による敗戦と見て良いでしょう。

【後方から一発を狙った穴馬 4着:ブエナオンダ】

12番人気の低評価を覆して4着に激走したブエナオンダ。最後方14番手から上がり34.4秒の脚を使いました。

自身のPCIは52.9と、アンパドゥに次ぐ理想的な後傾ラップで走れています。前が崩れる展開を決め打ちした騎手のファインプレーもありましたが、タフな展開でこれだけ脚を使えるのであれば、展開次第で重賞でも通用する力があることを示しました。

■ ⑤ まとめ:次走注目馬と評価保留馬

最後に、今回のレース結果と内容を踏まえて、馬券的に今後狙える「次走注目馬」と、少し様子を見たい「評価保留馬」をまとめます。

🎯 次走注目馬(買いたい馬)

  1. クランフォード(2着)& ファーヴェント(3着) 今回のレースで最も過酷な競馬をして馬券圏内に残ったこの2頭は、次走でも間違いなく狙い目です。展開に恵まれての好走ではないため、次走でペースが落ち着いたり、前残り有利な馬場状態になったりすれば、あっさりと勝ち負けに持ち込める能力があります。特にクランフォードの逃げ粘りは高く評価すべきです。
  2. メタルスピード(14着)& ランスオブカオス(13着) 大敗した先行勢ですが、見限るのは早計です。今回はPCI 37〜40台という、自身の能力の限界を超えるオーバーペースで潰れただけです。彼らのテンのスピードは本物であり、次走で距離短縮となったり、同型不在で楽に先行できるメンバー構成になったりすれば、一転して鮮やかな逃げ切り・抜け出しを決める可能性を秘めています。人気が落ちる次走こそが絶好の「買い時」となるでしょう。
  3. ダノンセンチュリー(11着) 1番人気での大敗で次走は人気を落とすかもしれませんが、今回は展開が全く合わなかっただけです。少頭数やスローペース濃厚なレース、あるいは直線の短いコースなどで「瞬発力勝負」が見込める条件に替われば、あっさり巻き返すポテンシャルは持っています。見限らずに条件替わりを待ちたい一頭です。

🤔 評価保留馬(様子を見たい馬)

  • ブエナオンダ(4着) 展開がドンピシャにハマっての4着激走でした。今回は最後方で「死んだふり」をしたのが功を奏しましたが、スローペースになると持ち味が活きません。常に展開待ちの不器用な面があるため、次走で人気になるようであれば、疑ってかかる(評価を下げる)方が馬券的な妙味はあると考えます。展開の助けが必須なタイプです。

■ おわりに

いかがだったでしょうか? 着順やタイムだけでは見えてこない、レースの裏側に隠された「真実」をラップとPCIから紐解いてみました。アンパドゥの圧巻のパフォーマンスに目を奪われがちですが、負けた馬たちの中にも、次走への大きなヒントが隠されているのが競馬の面白いところです。

今回の分析が、皆さんの今後の馬券検討の参考になれば幸いです! それでは、次回の重賞回顧でまたお会いしましょう!競馬ブロガーの島んちゅ競馬でした!

レース予想の詳細はここから     
2026年 7月26日 新潟 7R 関屋記念G3 芝・外 1600m 3歳以上・ハンデ 重賞予想
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