【レース回顧】 2026年9月26日・阪神・第30回シリウスステークス(G3) — 総合15位評価の5番人気ヴァルツァーシャルが差し切り、軸ギュルヴィィは2番手追走から5着完敗

【レース回顧】2026年9月26日・阪神・第30回シリウスステークス(G3) ― 総合15位評価の5番人気ヴァルツァーシャルが差し切り、軸ギュルヴィは2番手追走から5着完敗

①着順

着順馬番馬名騎手タイム通過順人気
111番ヴァルツァーシャル斎藤新2.05.39-10-9-85
29番ルシュヴァルドール坂井瑠星2.05.43-3-2-313
312番マイノワール浜中俊2.05.412-13-9-87
45番ハピ幸英明2.05.412-11-12-1212
56番ギュルヴィ武豊2.05.62-2-2-12
62番ゼットリアン松若風馬2.05.79-7-9-1010
713番ラムジェット三浦皇成2.05.74-5-4-41
81番ジューンアヲニヨシ富田暁2.06.14-4-4-46
914番リアレスト荻野極2.06.16-7-7-64
1010番サイモンザナドゥ川田将雅2.06.211-11-12-123
113番メイショウズイウン石橋脩2.06.46-5-4-69
1215番カズタンジャー西村淳也2.06.915-15-15-1511
138番ダブルジョーク池添謙一2.07.315-15-12-128
144番ダイシンピスケス松本大輝2.07.41-1-1-216
157番ミッキークレスト酒井学2.07.812-13-15-1615
1616番オニャンコポンM.デム2.08.26-7-7-1014

②払戻

券種組番払戻金人気
単勝11¥1,4705
複勝11 / 9 / 12¥420 / ¥1,020 / ¥5205 / 13 / 7
枠連5-6¥2,1708
馬連9-11¥22,87076
ワイド9-11 / 11-12 / 9-12¥5,720 / ¥3,970 / ¥6,01071 / 54 / 76
馬単11→9¥42,810149
3連複9-11-12¥118,680325/560
3連単11→9→12¥699,5601793/3360

③レースラップ解説

12.6 – 11.4 – 12.1 – 13.6 – 13.1 – 12.8 – 12.6 – 12.1 – 12.3 – 12.7(合計125.3秒=2.05.3)

立ち上がりは12.6秒とまずまずの入りでしたが、注目は4F目〜5F目の13.6-13.1秒。レース中盤(600〜1000m付近)ではっきりと緩み、いったん「中だるみ」が生じました。

1Fあたりの平均に換算すると、前半5Fが平均12.56秒、後半5Fが平均12.50秒とほぼ互角。中盤で緩んだ分の脚が後半にそのまま持ち越された形で、「中だるみからの持続力比べ」という、前傾・後傾どちらとも言い切れない粘り合いのラップでした。

ダート2000mらしく最後まで大きな加減速はなく、道中でどれだけ脚を溜められたかよりも、最後までバテずに脚を使い続けられるかが問われる消耗戦だったと言えます。

④PCIから見るレースペース

PCI(Pace Compensation Index・ペース補正指数)とは、レースの前半と後半のペース配分を数値化した指標で、「50」が基準値です。50を下回るほど前半が速く終始脚を使わされた「前傾ラップ(ハイペース)」、50を上回るほど前半が緩んで後半に脚をためられた「後傾ラップ(スロー〜ミドルペース)」だったことを示します。個々の馬の数値は、その馬自身の走破タイムを基準にした「自分なりのペース」と実際の上がり3Fとの比較で決まるため、同じレースでも馬ごとに違う値になります。

出走16頭のPCI平均 51.7 基準値50をわずかに超過

基準値50にごく近い数値で、③のラップ解説で見た「中だるみからの持続力比べ」という性質をそのまま裏付けています。極端な瞬発力勝負でも極端な消耗戦でもない、フラットに近いペースでした。

1着ヴァルツァーシャルのPCIは54.7で全体平均を上回る数値最大級。中団やや後ろの9-10-9-8番手から脚を溜め、直線でしっかり脚を使えたことがうかがえます。3着マイノワールも54.8とほぼ同水準で、後方勢がこのペースにしっかり適応していたことが分かります。

対照的に、唯一の先行タイプとして単騎で先頭に立ったダイシンピスケス(1-1-1-2番手)のPCIは46.4と数値最小級。基準ペースより速い上がりを使えず、前で脚を使い切って14着に沈んだ形で、単騎逃げが最後までは持たなかったことを裏付けています。

⑤レース展開解説

序盤〜道中

単独の「逃げ」タイプが不在という予想通り、唯一の先行候補ダイシンピスケスが単騎に近い形で先頭に立ち、2番手には軸ギュルヴィがぴったり追走。3番手には人気薄のルシュヴァルドール、中団にジューンアヲニヨシ・ラムジェットが構え、1着馬ヴァルツァーシャルや3着マイノワールは後方3分の1(9〜13番手)からの追走でした。

直線

4コーナーでは先頭のギュルヴィがそのまま2番手をキープしていましたが、直線半ばで後方から追い上げたヴァルツァーシャル・ルシュヴァルドール・マイノワールの3頭にまとめて差され、ギュルヴィは5着まで後退。3頭の追い込み合いを制したのはクビ・クビ差のヴァルツァーシャルでした。

予想との答え合わせ

事前の展開予想では「逃げ馬不在で軸ギュルヴィが単騎に近い形で前を取れそう。一方で後方11頭と差し・追い込み勢が多く、前が止まれば一気に差し決着になる可能性もある」としていました。実際のレースはまさにこの通りとなり、後方一気の穴馬候補として名指ししていたマイノワールが3着に食い込む一方、先行有利と見た軸ギュルヴィは差し切られて5着に終わりました。「後方勢の追い込みには警戒が必要」という懸念点がそのまま的中した形です。

⑥レース回顧

総合ランキングでは15位評価に沈んでいたヴァルツァーシャルが、5番人気ながら差し切り勝ち。中団やや後ろの9-10-9-8番手からじっくり脚を溜め、直線で一気に加速する完璧な競馬でした。PCI54.7という数値が示す通り、道中で脚を使わされなかったことがそのまま最後の伸びにつながっています。2着ルシュヴァルドールも3-3-2-3番手という絶好のポジションから粘り込んでおり、位置取りの巧拙が明暗を分けたレースでした。

本命に据えたギュルヴィは、逃げ馬不在のメンバー構成の中で理想的な2番手追走に成功しながらも、直線で脚が続かず5着完敗。総合1位・2位がわずか0.6%差という団子状態だったレースで、結局どちらも馬券圏内には残れませんでした。唯一の先行馬ダイシンピスケスも単騎で楽逃げに持ち込んだものの、超人気薄(16人気)の地力の限界もあり14着に終わっています。

⑦まとめ ― 次走注目馬・評価保留馬

次走注目馬

5番人気での差し切り勝ちとなったヴァルツァーシャルは、中団後方からしっかり脚を使える持続力を見せており、同条件のハンデ戦であれば上積みが期待できます。2着ルシュヴァルドール・3着マイノワールもそれぞれ理想的な位置取りから確実に脚を使えており、次走以降も注視したい存在です。

評価保留馬

総合1位評価だったギュルヴィは、理想的な2番手追走からの5着で、展開面での不運というより素直に地力負けした印象です。団子状態だった総合2位カズタンジャーも後方一辺倒のまま12着に大敗しており、評価を素直に落とす必要がありそうです。単騎逃げに賭けた超人気薄ダイシンピスケスも、展開は向いたものの地力面の壁が明確に出た1戦でした。

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