【回顧】2026年8月9日 新潟・ダート1800m・3歳 レパードS(G3) ― 中団から④チェリヴェントが差し切り、単騎で粘った⑥ドンエレクトスは4着まで

【回顧】2026年8月9日 新潟・ダート1800m・3歳 レパードS(G3) ― 中団から④チェリヴェントが差し切り、単騎で粘った⑥ドンエレクトスは4着まで

2026年8月9日、新潟ダート1800m・良馬場で行われたレパードS(G3・3歳オープン)。12頭立てのこの一戦は、勝ち時計1分51秒2で④チェリヴェントが優勝した。本紙が◎本命・買い目軸に据えた⑨ショウナンバンライは6着に終わり、○対抗⑫メルカントゥールは3着に食い込んだ。今回はレース結果ファイルに公式PCI・実際の通過順位・各馬個別のAve-3Fまで記載されていたため、推定値ではなく実データをもとに詳しく振り返る。

①レースラップの解説

公式ラップは次の通り。

LAP 12.5-10.9-12.5-13.0-12.1-12.2-12.7-12.5-12.8

通過 35.9-48.9-61.0-73.2  上り 75.3-62.3-50.2-38.0

平均 1F 12.36 秒 / 3F 37.07 秒

初速12.5秒からすぐに10.9秒まで一段ギアが上がり、以降は12秒前後を刻む安定した流れが続いた。中盤に極端な緩みがなく、終いの3F(12.7-12.5-12.8)もほぼ横ばいで、爆発的なスプリント合戦にはならなかった。平均1F12.36秒・3F37.07秒という数字は、ダート1800mとしては標準的な「持続力を問うミドルペース」で、瞬発力よりも道中の位置取りとスタミナが問われる一戦だったことがラップ面からもうかがえる。

②PCIから見るペースの質

今回はレース結果ファイルに公式PCI・実際の通過順位・各馬個別のAve-3Fまで記載されていたため、推定値ではなく実数値で見ていく。

馬名 PCI(公式) 通過順位 Ave-3F 上り3F
1④チェリヴェント47.94-5-4-436.8037.6
2⑪パイロマンサー46.72-2-2-236.6537.9
3⑫メルカントゥール46.44-2-2-336.6538.0
4⑥ドンエレクトス45.61-1-1-136.6038.3
5①オオツカ47.69-9-7-737.0037.9
6⑨ショウナンバンライ47.99-10-9-937.1037.9
7⑩タガノアバンドーネ44.17-7-4-436.8039.1
8⑧テンカムテキ45.67-7-7-737.0038.7
9⑤マクリール46.111-11-10-1037.2038.7
10③ヒシアムルーズ41.22-2-4-436.7540.3
11②ファイアマン43.26-5-10-1137.2039.9
12⑦パラダイスフェイス40.411-11-12-1237.7041.7

全体的にPCIは40〜48台に収まっており、突出した瞬発力を発揮した馬がいない、比較的均質な決着だったことが読み取れる。最高値は④チェリヴェントと⑨ショウナンバンライの47.9で並び、次いで①オオツカの47.6。この3頭が「上がりの質」だけで見ればレースのトップ集団だったことになる。ところが実際の着順は④1着・⑨6着・①5着とバラバラで、PCIの高さがそのまま着順に直結していないのが今回の最大の特徴だ。この乖離こそが、③展開の項で説明する「位置取りの差」に起因している。

③レース展開の詳細

実際の通過順位を見ると、⑥ドンエレクトスが1-1-1-1で終始単独の先頭に立ち、道中は他馬に競りかけられることなく楽な形でレースを進めた。2番手には⑪パイロマンサーが2-2-2-2でぴったりマークし、③ヒシアムルーズも早い段階では2番手集団(2-2)につけていた。優勝した④チェリヴェントは4-5-4-4と中団のやや前めで脚をタメる形を取り、直線でスパートして差し切る競馬だった。

一方、◎本命⑨ショウナンバンライは9-10-9-9、○対抗より上位評価だった①オオツカも9-9-7-7と、いずれもレースの終始を後方3分の1で過ごしており、PCIの数値が示す高い瞬発力を発揮する前に、前との差を詰めきれずゴールを迎えた形だ。⑤マクリール(11-11-10-10)、⑦パラダイスフェイス(11-11-12-12)はさらに後方に置かれ、前との差を最後まで縮められなかった。

④レース回顧

優勝した④チェリヴェントは、単独の逃げ馬⑥を見る中団のポジションから、最速タイの上がりで差し切る理想的な競馬を披露した。2着⑪パイロマンサーも2番手からの追走で崩れず、直線で脚を伸ばして粘り込んだ。3着に入った○対抗⑫メルカントゥールは4-2-2-3と早めに2番手に上がる形で対応し、掲示板を確保。4着⑥ドンエレクトスは単騎で終始先頭に立ちながらも最後まで大きく崩れず、逃げ馬としての仕事を果たした内容だった。

対して◎本命⑨ショウナンバンライは、PCI47.9という全馬最高タイの脚を使いながら、後方9〜10番手からのスタートが響いて6着まで。展開面での位置取りロスが最大の敗因と見てよく、能力面での不安はむしろ小さいと言える。5着①オオツカも同様に、PCI47.6という高い数値を見せながら後方からの競馬で僅かに届かなかった。最下位12着⑦パラダイスフェイスは大差の敗戦で、PCI40.4・上がり3F41.7秒と道中から終始厳しい競馬になっており、今回のメンバー・馬場との相性が合わなかった可能性が高い。

⑤まとめ:次走注目馬・評価保留の馬

次走注目

  • ④チェリヴェント ― 中団からの差し切り勝ちという競馬の幅広さを証明。次走以降も崩れにくいタイプ。
  • ⑪パイロマンサー ― 2番手追走から崩れない安定感。素直に狙える一頭。
  • ⑫メルカントゥール ― 3着確保でPCI46.4も大崩れせず。引き続き上位候補。

評価保留

  • ⑨ショウナンバンライ ― PCI・上がり3Fの質は全馬トップクラスで能力を疑う必要はない。次走で好位を確保できれば巻き返し十分。
  • ①オオツカ ― 同様に位置取りさえ良化すれば上位進出が見込める内容だった。
  • ⑥ドンエレクトス ― 単騎で粘ったが、他馬にプレッシャーをかけられた際の持続力は未知数。
  • ⑦パラダイスフェイス ― 大差負けの内容を精査したうえで、条件替わりでの巻き返しを見極めたい。

※本稿のPCI・通過順位・Ave-3Fは、レース結果ファイルに記載の公式データをそのまま使用しています(推定値ではありません)。

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