
今週の本命は7歳馬。エルムS(G3)を複勝率データで斬る
8月8日、札幌ダート1700mで行われるエルムS(G3)。3歳以上オープンの国際・指定戦で、フルゲート11頭が集まった一戦だ。今回は騎手・調教師・種牡馬・母父馬・脚質・間隔・前走各種など18項目の実複勝率データが揃っていたので、それをベースに全頭を採点し、総合ランキングを作成した。結論から言うと、本命に選んだのは単勝16.8倍・7番人気という低評価の7歳馬。その理由を、データの見どころとあわせて紹介したい。
◎本命:⑥ヴァルツァーシャル ― 「切れる7歳馬」という矛盾
7歳という年齢だけを見れば评価を下げたくなるところだが、中身を見ると穴を開けても驚けない材料が並ぶ。まず過去5走の上がり3F順位が5走中4走で2〜4位。ダート短距離戦は前半で脚を使い切って終わる馬が多いなかで、この馬はいつも最後まで足が残っている。
直近の調教タイムも見逃せない。今回、調教タイム.txtにデータがあった5頭(ヴァルツァーシャル・テーオーパスワード・ルクソールカフェ・ペリエール・ナチュラルライズ)のTime1・Time3平均を比較したところ、ヴァルツァーシャルが最速だった。前走の平安ステークス(G3・京都ダ1900m)でも8番人気ながら上がり2位を記録して2着に食い込んでおり、状態面の裏付けも十分。年齢的な壁を、切れ味と調教内容で覆せると見て本命に据えた。
○対抗:⑧ウェイワードアクト ― 直近の逃げ切りがそのまま怖い
3番人気・単勝5.7倍。前走のマリーンハンデ(函館ダ1700m)を通過順1-1-1の完全な逃げ切りで制しており、ペース面でも主導権を握れる可能性が高い一頭。ただし母父馬(マジェスティックウォリアー)以外に父(Maclean’s Music)のデータが実複勝率表に見当たらず、種牡馬項目はスコア上0点扱いにしている。それでも総合2位に食い込んでくる内容の濃さは評価したい。
▲単穴:⑤テーオーパスワード ― 1番人気は伊達じゃない
単勝2.8倍の断然人気。前走のアハルテイン特別(東京ダ1600m)を先行策から押し切って勝利しており、過去レースの平均PCI(上がり3Fの相対的な速さを示す指標)は出走11頭中最高値。先行しながら切れる、まさに死角の少ないタイプだ。ただし今回のファクター表で「騎手」区分の複勝率が11頭中最下位(松山弘平騎手 18.2%)だった点だけは押さえておきたい。
展開はどう転ぶか ― カギは「単独ハナ」になるかどうか
出走メンバーの直近走を通過順で並べ直すと、はっきりハナを主張しそうなのは⑧ウェイワードアクトほぼ単独。②レヴォントゥレット・⑤テーオーパスワードも先行タイプではあるが、直近は無理に競りかけず番手・3番手から運んで結果を出している。つまり激しい先行争いにはなりにくく、⑧が楽に隊列を作る「淀みないペース」になる可能性が高いと見ている。
面白いのは④ナチュラルライズ。過去5走のうち2回は逃げているが、直近の帝王賞(大井・格上挑戦)では通過12-10-9と後方からの競馬だった。「普段は先行馬」というイメージだけで買うと、直近の実戦感覚とズレるかもしれない。
伏線:7/18 函館マリーンハンデで4頭が対決済み
実は出走11頭のうち4頭が、前走で函館・マリーンハンデ(ダ1700m)に揃って出走している。同条件・同距離での実際の着差は、今回を占ううえで最も具体的な材料だ。
| 着順 | 馬名 | メモ |
|---|---|---|
| 1着 | ⑧ウェイワードアクト | 1番人気・上がり3F②位・逃げ切り |
| 2着 | ②レヴォントゥレット | 2番人気・0.6秒差 |
| 3着 | ⑨ヒルノハンブルク | 3番人気・0.8秒差・今回は乗替あり |
| 6着 | ⑦テーオードレフォン | 11番人気・1.3秒差 |
もう一つの前哨戦、5/23の平安ステークス(G3・京都ダ1900m)には本命⑥ヴァルツァーシャルと⑪の相手候補が参戦。ヴァルツァーシャルは8番人気ながら上がり2位で2着に食い込み、①アクションプランは6番人気で14着に沈んでいる。同じ流れの中での明暗が、今回の評価差にもそのまま表れている格好だ。
そしてもう一つ。⑪ペリエールは昨年のエルムS(同じ札幌ダ1700m)を制した実績馬。今回はコース経験が生きる可能性がある反面、長期休養明けの前走は4着に終えており、上積み次第という面もある。
展開別の穴馬ピックアップ
中段差し馬有利(⑧が止まらず前が壊滅するケース)
- ⑨ヒルノハンブルク(22.5倍) ― 前走マリーンHを7→5→4番手と着実に押し上げて3着。乗替の池添謙一への信頼度も加味した。
- ⑦テーオードレフォン(104.7倍) ― 昨年のエルムSにも出走(9番人気9着)しているコース経験馬。合計点こそ低いが、当てにいくなら超大穴の一角。
逃げ・先行馬有利(想定どおり⑧が楽に隊列を作るケース)
- ②レヴォントゥレット(23.6倍) ― 前走は終始3番手を追走して2着。10番人気まで評価を落としているが、先行力そのものは上位級。
- ④ナチュラルライズ(7.9倍) ― 平均PCIは出走11頭中2位で切れ味も十分。ただし直近は後方からの競馬だった点は割引材料。
総合ランキング
| 順位 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 予想人気 | 予想オッズ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4 | 6 | ヴァルツァーシャル | 斎藤新 | 7人気 | 16.8倍 |
| 2 | 6 | 8 | ウェイワードアクト | 舟山瑠泉 | 3人気 | 5.7倍 |
| 3 | 4 | 5 | テーオーパスワード | 松山弘平 | 1人気 | 2.8倍 |
| 4 | 3 | 4 | ナチュラルライズ | 横山武史 | 4人気 | 7.9倍 |
| 5 | 2 | 3 | ルクソールカフェ | 岩田望来 | 2人気 | 4.7倍 |
| 6 | 8 | 11 | ペリエール | 佐々木大 | 5人気 | 10.7倍 |
| 7 | 1 | 2 | レヴォントゥレット | 北村友一 | 10人気 | 23.6倍 |
| 8 | 7 | 9 | ヒルノハンブルク | 池添謙一 | 9人気 | 22.5倍 |
| 9 | 8 | 10 | オメガギネス | 岩田康誠 | 6人気 | 12.0倍 |
| 10 | 5 | 7 | テーオードレフォン | 古川吉洋 | 11人気 | 104.7倍 |
| 11 | 1 | 1 | アクションプラン | 浜中俊 | 8人気 | 21.0倍 |
買い目
軸は本命⑥ヴァルツァーシャル。相手は「予想オッズ10倍以上」の6頭 ― ①アクションプラン・②レヴォントゥレット・⑦テーオードレフォン・⑨ヒルノハンブルク・⑩オメガギネス・⑪ペリエール ― に流す。展開が中段有利・先行有利のどちらに転んでも軸で拾える組み合わせだ。
- 馬連(6点):⑥-①/⑥-②/⑥-⑦/⑥-⑨/⑥-⑩/⑥-⑪
- ワイド(6点):同じ組み合わせで6点
軸1頭流しなので、⑥が3着を外すと共倒れになる点は弱点。的中重視なら③⑤⑧側にも保険を割く手もある。
採点方法についての補足
ファクター.txtに掲載の実複勝率データ(騎手・調教師・年齢・斤量・馬番・脚質・種牡馬・母父馬・間隔・前走各種)を最優先で使用。出馬表PDFから抽出した過去5走の成績・上がり3F順位・通過順・馬体重をもとに、間隔(休養週数)と実際の日付から前走を特定した。母父馬・種牡馬データが表に見当たらない馬(母父:①②、父:⑧)は最下位相当扱い。「マリーンH」「アハルテイン特別」の前走クラスはレース名にタグが無いためOPEN級と推定した近似値であることも申し添えておく。
【結果】(レース後に追記)
着順: 払戻: 的中/不的中:
振り返りメモ:


