【2026年小倉牝馬S完全回顧】加速ラップが暴いた真実 — ジョスランの王道とボンドガールの衝撃末脚

レース回顧

2026年 小倉牝馬ステークス(G3)結果一覧

小倉競馬場 芝2000m / 天候:晴 / 馬場:良

着順枠番馬番馬名性齢斤量騎手タイム着差通過順位上り3F人気オッズ体重(増減)
1817ジョスラン牝454ルメール1:58.17-9-6-633.913.6472(0)
2816ボンドガール牝555.5丹内祐次1:58.116-16-14-1133.4817.7456(-4)
348ココナッツブラウン牝655.5北村友一1:58.217-7-6-634.123.7454(-8)
411テレサ牝454松山弘平1:58.31/24-3-4-434.338.4446(+2)
523フレミングフープ牝554杉原誠人1:58.3ハナ7-7-6-834.1610.3490(-4)
647インヴォーグ牝451松若風馬1:58.3ハナ3-3-3-334.5713.9486(-14)
759パレハ牝554鮫島克駿1:58.4クビ10-10-10-933.949.7440(0)
835アレナリア牝751松本大輝1:58.4クビ2-2-2-234.71283.5442(0)
924クリノメイ牝454酒井学1:58.5クビ10-10-10-934.11023.2454(+4)
1036フィールシンパシー牝753横山琉人1:58.614-5-4-434.61160.2460(-8)
11713ウインエーデル牝652西塚洸二1:58.6ハナ18-18-18-1533.717157.7448(-14)
12612アンリーロード牝652富田暁1:58.6ハナ10-10-10-1134.216147.1478(+2)
1312ブラウンラチェット牝454武藤雅1:58.6ハナ1-1-1-135.01383.9454(+14)
14611エリカヴィータ牝752小沢大仁1:58.6ハナ16-16-14-1133.915138.9474(+6)
15715レディーヴァリュー牝554団野大成1:59.7710-10-10-1435.2510.3458(+4)
16714クリスマスパレード牝556石川裕紀1:59.81/210-14-14-1535.1920.1464(+4)
17818パルクリチュード牝651田山旺佑2:00.0110-15-14-1535.31496.1468(+4)
18510タクシンイメル牝552高倉稜2:02.5大差4-5-6-1838.418325.0486(-4)

【簡易分析】

  • レースペース: 1000m通過 59.5秒(ミドルペース)
  • 上がり最速: ボンドガール(33.4秒)
  • 概況: 逃げたブラウンラチェットが粘りきれず、直線で瞬発力勝負に。1番人気のジョスランが中団から抜け出し、最後方から猛追したボンドガールをハナ差凌ぎきって勝利しました。

1. レースラップとペース指標

レース全体では、中盤まで一定のラップを刻み、ラスト3ハロンで加速する加速ラップの構成となりました。

項目内容・タイム
レースラップ (200mごと)12.2 – 10.7 – 12.0 – 12.5 – 12.1 – 12.1 – 12.0 – 11.5 – 11.6 – 11.4
平均ハロンタイム (1F)11.81
前半3ハロン (34.9秒通過)35.43 (平均)
1000m通過タイム59.5
レースPCI53.9,

2. 上がりタイム (後半タイム)

レース全体の上がりタイムと、上位3頭の個別上がり3ハロンタイムです。

項目タイム
レース上がり (600m / 3F)34.5
レース上がり (800m / 4F)46.5
1着 ジョスラン (上がり3F)33.9
2着 ボンドガール (上がり3F)33.4 (メンバー最速)
3着 ココナッツブラウン (上がり3F)34.1

3. 払戻金 (配当)

1番人気のジョスランが勝利し、8番人気のボンドガールが2着に激走したことで、馬連や3連単などで好配当となっています,。

券種馬番・枠番払戻金
単勝17360円
複勝17 / 16 / 8150円 / 410円 / 170円
枠連8 – 82,720円
馬連16 – 174,470円
ワイド16-17 / 8-17 / 8-161,630円 / 420円 / 1,290円
馬単17 – 166,480円
3連複8 – 16 – 177,330円
3連単17 – 16 – 836,960円

今回のレースは、淀みのない流れから直線でさらにもう一段の速い脚を要求される展開(加速ラップ)となり、それに対応した中団・後方待機組が上位を占める結果となりました,。特にPCI 53.9という数値は、極端なスローやハイペースではない、実力が反映されやすいペースであったことを示しています

加速ラップが炙り出した真の実力馬たち

2026年、冬の小倉開催を彩る牝馬の祭典「小倉牝馬ステークス」。 今年のレースは、単なる「冬のハンデ重賞」の枠に収まらない、非常にハイレベルかつ示唆に富んだ一戦となりました。1番人気のジョスランが貫録の勝利を挙げ、8番人気のボンドガールが異次元の末脚で場内を騒然とさせたこの一戦。

なぜこのような決着になったのか? そして、この結果から次走に狙える馬はどの馬か? 提供された詳細なソースデータに基づき、プロの視点で徹底的に深掘り解説していきます。

1. レース展開:逃げ馬には酷な「息の入らない」加速ラップ

まず、今年の小倉牝馬Sを象徴するのが、その「ラップ構成」です。

淀みのない平均ラップ

レースを引っ張ったのは1枠2番のブラウンラチェット。1000m通過は59.5秒(12.2-10.7-12.0-12.5-12.1)という、息の入らない淀みのない流れを刻みました。小倉の小回りコースにおいて、このペースで逃げ続けるのは並大抵のスタミナでは不可能です。

異例の「ラスト加速」

特筆すべきは第4コーナー以降の展開です。ラスト3ハロンのラップは11.5 – 11.6 – 11.4。 通常、タフな展開になればなるほど、ゴール前のラップは減速(失速)するのが一般的です。しかし、今回は最後の1ハロンが最速となる「加速ラップ」で決着しました。

この「厳しいペースで進みながら、最後にもう一段上のギアが要求される」という展開が、先行勢のスタミナを根こそぎ奪い、代わって中団以降で脚を溜めていた馬たちの「純粋な瞬発力」を極限まで引き出す結果となりました。

2. 上位入線馬のパフォーマンス分析:勝ったのは「王道」と「異能」

上位3頭は、まさにこの「加速ラップ」に対応できるだけの高いスペックを保持していました。

【1着】ジョスラン:エピファネイア産駒の地力が証明した王道

1番人気の支持に応えたジョスラン。 道中は中団の外目を追走し、常にスムーズな進路を確保。4コーナーでの手応えは抜群で、直線で外から一気に突き抜けました。

  • 勝因: 秋華賞4着という実績は伊達ではなく、エピファネイア×母父ハーツクライという、今最も「走る」血統背景が小倉のタフな流れに合致。ルメール騎手の完璧なエスコートもあり、加速ラップの恩恵を最大限に受けての勝利でした。

【2着】ボンドガール:死んだふりから繰り出した「33.4秒」の衝撃

このレースで最もインパクトを与えたのは、間違いなくボンドガールでしょう。 道中は後方3番手。あえて「死んだふり」に徹した丹内騎手の判断が光りました。

  • 勝因: メンバー最速、それも2位(33.7秒)を大きく突き放す上がり33.4秒。後方16番手からハナ差まで詰め寄った末脚は、もはや重賞級を超え、G1級の瞬発力を再認識させるものでした。8番人気という低評価は、データ派にとっては絶好の「買い」ポイントだったと言えます。

【3着】ココナッツブラウン:総合点数1位の安定感

指数1位の評価を受けていたココナッツブラウンが、その期待に違わぬ立ち回りを見せました。

  • 勝因: 中団の内(7-7-6-6)でロスを最小限に抑え、直線では進路を切り替えながら馬群を割って伸びました。キタサンブラック産駒らしい心肺機能の高さと、上村厩舎の仕上げの精度が、このタフな展開での3着死守に繋がりました。

3. 明暗を分けた有力馬たち:なぜ彼女たちは敗れたのか

展開に泣いた逃げ・先行勢

  • ブラウンラチェット(13着): 逃げの手に出ましたが、1000m通過59.5秒というペースで足元をすくわれました。ラストの加速局面では完全に余力がなくなっており、次走は楽に逃げられる展開での巻き返し待ちとなります。
  • アレナリア(8着): 4コーナーで一旦先頭に立つ積極的な策。しかし、11.5-11.6-11.4という最後の加速に対応できず失速。クビ差の8着という結果は、展開一つで掲示板もあった内容です。

期待を裏切った注目馬

  • クリノメイ(9着): 調教の良さから注目されましたが、実戦では中団から伸びきれず。芝の瞬発力勝負では、現状上位勢に一日の長がある印象です。
  • テレサ(4着): 3番人気として好位から完璧な立ち回り。しかし、上位3頭の「異次元の決め手」の前に、あと一歩(0.2秒差)及ばず。安定感はありますが、勝つためにはもうワンパンチの成長が必要かもしれません。

4. データが語る「必然」の結末

今回の結果は、偶然ではなく、血統や人系のデータが示す「必然」でもありました。

  1. 血統の力: 勝ち馬ジョスランの母父ハーツクライ(複勝率80%)、3着ココナッツブラウンの父キタサンブラック。スタミナと持続力が問われる局面で、サンデーサイレンス系の王道血統が輝きました。
  2. 人系の信頼度: 2着ボンドガールの鞍上・丹内騎手(複勝率40.6%)、3着ココナッツブラウンの管理・上村調教師(複勝率50%)。勝負どころで確実に馬を持ってくる「信頼のブランド」が、馬券圏内を独占した形です。

5. 総評と次走への提言

今回の2026年小倉牝馬Sは、**「厳しいペースを追走しながら、最後に最速の脚を使う」**という、極めて過酷な能力試験のようなレースでした。

【次走への狙い馬】

  • ボンドガール: この展開を最後方からハナ差まで持ち込んだ脚は本物。次は広い東京や京都の芝2000m前後であれば、勝ち負け必至でしょう。
  • インヴォーグ(6着): 終始3番手の苦しい位置から、勝ち馬と0.2秒差の6着。先行勢の中では最も強い内容であり、展開が向けば次走のハンデ戦で面白い存在になります。

【危険な人気馬】

  • ブラウンラチェット: 今回の逃げ潰れが精神面に影響していないか注意が必要。次走、人気が先行するようなら一度疑ってみるのも手です。

今回の回顧が、皆さんの次走の予想に役立つことを願っています。競馬は「記憶」のスポーツ。この加速ラップの衝撃を忘れずに、次の馬券検討に活かしていきましょう!

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