2026年【阪急杯 回顧】超ハイペースをねじ伏せた絶対王者と、波乱を演出した後方待機組を徹底分析!

レース回顧

レース結果

着順馬番馬名性齢斤量騎手タイム着差通過順上り3F人気単勝オッズ馬体重
11ソンシ牡557川田将雅1.18.93-334.214.2516 (+14)
26ララマセラシオン牡557佐々木大1.19.53 1/212-1034.01453.1526 (-2)
35ドロップオブライト牝755松若風馬1.19.6クビ8-834.558.8440 (+4)
48ディアナザール牡457団野大成1.19.62-235.136.8496 (+4)
57アサカラキング (B)牡657北村友一1.19.6クビ1-135.2711.8526 (+2)
612アルテヴェローチェ牡457国分優作1.19.7クビ16-1633.816118.2456 (-4)
713ヤンキーバローズ牡457岩田望来1.19.713-1334.047.1494 (±0)
82レイベリング牡657武豊1.19.8115-1334.0930.3488 (±0)
99マイネルチケット牡457横山武史1.19.9クビ5-535.024.7484 (+2)
1014マサノカナリア牝555横山典弘1.20.03/410-1234.51247.5466 (-6)
1110グレイイングリーン牡857鮫島克駿1.20.11/210-1034.71136.8512 (+8)
1215グロリアラウスセ557幸英明1.20.1ハナ5-535.21035.6512 (±0)
1316メイショウチタン牡957松山弘平1.20.1クビ8-935.017155.5482 (±0)
1411ダディーズビビッド牡857池添謙一1.20.23/418-1834.118171.0522 (+6)
1518カンチェンジュンガ牡658坂井瑠星1.20.3クビ13-1534.6610.8504 (+8)
163スリールミニョン牝455永島まな1.20.3クビ17-1634.41348.3456 (+4)
174ナムラアトム (B)牡557菱田裕二1.20.37-535.4821.4494 (+4)
1817メイショウソラフネ牡757高杉吏麒1.20.41/23-335.71578.8458 (+8)

払戻金

券種組番払戻金人気
単勝1420円
複勝1 / 6 / 5230円 / 1,160円 / 300円
枠連1-31,660円8
馬連01-0611,090円38
ワイド01-06 / 01-05 / 05-063,580円 / 920円 / 4,960円44 / 6 / 58
馬単01-0615,600円54
3連複01-05-0625,760円85
3連単01-06-05107,420円338

レース回顧

今回の阪急杯、皆様の馬券の調子はいかがでしたでしょうか?終わってみれば1番人気のソンシが圧倒的な強さを見せつける結果となりましたが、2着にはなんと14番人気の超大穴ララマセラシオンが飛び込み、ヒモ荒れによる大波乱の決着となりました。

単なる「強い馬が勝ったレース」で片付けるにはあまりにも勿体ない、非常に濃密でデータ的にも見どころの多い一戦でした。今回は、提供された詳細なラップタイムやPCIデータ、各馬のポジションと上がり3Fの数値を基に、この阪急杯で一体何が起きていたのか、そして次走狙える馬はどの馬なのかを、5つのポイントに分けて徹底的に深掘り解説していきます!

① 息の入る隙間すらない!戦慄のレースラップ解説

まずは、レースの骨格となるラップタイムから見ていきましょう。今回の阪急杯がどのようなレースだったかを知る上で、この数字は絶対に外せません。

【阪急杯 ラップタイム(1400m)】 12.0 – 10.4 – 10.7 – 11.3 – 11.3 – 11.4 – 11.8

スタート直後の最初の200m(1F)こそ「12.0秒」と一見普通に入ったように見えますが、問題はその直後です。2F目で「10.4秒」という短距離G1スプリンターズSに匹敵するような猛烈なトップスピードに達すると、続く3F目も「10.7秒」と一切ブレーキを踏みません。

この結果、前半3F(600m)の通過タイムは**「33.1秒」。さらに1000mの通過タイムは「55.7秒」**という、1400m戦としては異常とも言える超絶ハイペースとなりました。

通常、1400m戦であれば道中のどこかで11秒台後半から12秒台にラップが落ち込み、いわゆる「息の入る(馬がリラックスして走れる)」区間ができるものです。しかし今回は、残り200m地点まで延々と11秒台前半から半ばの過酷なラップが刻み続けられました。先行馬にとっては一瞬の息をつく暇もない、まさに地獄のようなペースだったと言えます。

② PCIデータが物語る「過酷な前傾ラップ」の正体

次に、「PCI(ペースチェンジインデックス)」という指標を用いて、このレースの性質をさらに客観的に分析してみましょう。PCIは、前半と後半のペースのバランスを示す数値で、50を基準として、それより低ければ低いほど前半が速い「前傾ラップ(ハイペース)」、高ければ「後傾ラップ(スローペース)」であることを示します。

今回の阪急杯のレースPCIは**「46.5」**でした。

この数値は、明確な「超・前傾ラップの消耗戦」であったことを証明しています。前半3Fが33.1秒という猛スピードで突っ込んだ代償として、後半3Fは34.5秒と、前半よりも1.4秒もタイムが掛かっています。最後の1Fが「11.8秒」と一番時計が掛かっていることからも、ゴール前は出走馬の大半が脚を無くし、バタバタになっていたことがわかります。

つまり、セオリー通りに考えれば「前に行った馬は完全に潰れ、道中脚を温存していた後方待機の差し・追い込み馬に圧倒的に有利な展開」となる数値なのです。これを頭に入れた上で、実際のレース展開を見ていくと、勝ち馬の異常性が浮き彫りになってきます。

③ 展開解説:前を射程圏に入れる王者と、身を潜める伏兵たち

この過酷なラップとPCIを踏まえて、道中の位置取りとレース展開を紐解いていきましょう。

【序盤:激流の形成】 レースは、7番アサカラキングが強気にハナ(先頭)を奪いに行き、それに8番ディアナザールがピッタリと2番手で続く形で幕を開けました。この2頭の激しい先行争いが、前述した前半3F33.1秒という激流を生み出しました。

【道中:明暗を分けたポジション】 この苦しいペースの中、1番人気の1番ソンシは、逃げる2頭を射程圏に捉える絶好の3番手(通過順3-3)にピタリとつけます。通常、このペースを前で受けるのは非常に危険ですが、ソンシは涼しい顔で追走していました。その少し後ろ、5番手付近に2番人気の9番マイネルチケットが続きます。 一方、中団の8番手(8-8)でじっと機を窺っていたのが5番ドロップオブライト。さらにその後方、12〜10番手付近で「前の馬たちは勝手に潰れる」と信じてじっと脚を溜めていたのが、のちに波乱を演出する14番人気の6番ララマセラシオンでした。

【直線:ねじ伏せる王者と強襲する穴馬】 直線に向くと、前半のハイペースのツケが回り、逃げたアサカラキングと2番手のディアナザールの脚色が鈍ります。普通の馬なら、ここで差し馬群に飲み込まれるシーンです。 しかし、好位3番手でこの厳しい流れに真っ向から付き合っていたはずのソンシは、ここから上がり3F 34.2秒というしっかりとした末脚を繰り出し、前の2頭をあっさりと交わし去ります。そのまま後続に影を踏ませることなく、見事な完勝を収めました。 そして、前がバテて止まったところへ、道中後方で待機していた馬たちがセオリー通りに突っ込んできます。道中12〜10番手にいたララマセラシオンが、メンバー中2位となる上がり3F 34.0秒の鋭い末脚で強襲し2着を確保。中団に控えていたドロップオブライトも上がり34.5秒で手堅く脚を伸ばし、粘る先行勢を交わして3着に入り込みました。

④ レース徹底回顧:ソンシの規格外の地力とデータが導いた結末

ここからは各馬のパフォーマンスと、事前のデータがどのように結果に結びついたのかを回顧します。

■ 1着 ソンシ(1番人気):常識を破壊するバケモノ級の強さ 今回の最大のハイライトは、間違いなくソンシの規格外の強さです。「PCI 46.5」のハイペースを前目で受け、上がりをしっかりまとめて勝ち切るというのは、G1級の絶対的な能力がなければ不可能です。 データ的に見ても、ソンシには「55週の長期休養明け」という大きな不安要素がありました。セオリーでは半年以上の休養明けは「単勝回収値24・複勝回収値12」と極めて不利な条件です。しかし、川田将雅騎手(複勝率54.5%)×中内田充調教師(複勝率57.1%)というトップクラスの黄金タッグの期待に違わず、不利なデータを力技で粉砕してみせました。

■ 2着 ララマセラシオン(14番人気):展開とデータの完璧な合致 14番人気の大激走で波乱の立役者となりました。前傾ラップで前の馬が苦しくなる展開が、後方待機のこの馬にとって100点の流れだったのは間違いありません。しかし、前走の山城Sでも上がり33.7秒をマークしていたように、確かな末脚を持っていたからこその結果です。また、騎乗した佐々木大輔騎手の「複勝率100%・複勝回収値240(当該条件)」という強力な隠れプラスデータが、この大穴激走を後押ししていました。

■ 3着 ドロップオブライト(5番人気):鞍上の好騎乗が光る 牝馬の7歳という年齢は、データ上「複勝率5.6%」と大きなマイナス要素でした。しかし、ハイペースを見越して中団で脚を溜め、上がり34.5秒で抜け出したのは松若風馬騎手の好騎乗の賜物です。松若騎手の「複勝回収値266」という高いコース適性・条件適性が、年齢のハンデを覆したと言えます。

■ 9着 マイネルチケット(2番人気):厳しい流れで露呈したウィークポイント 2番人気を裏切る結果となりました。道中は5番手と悪くない位置に見えましたが、直線での上がりは35.0秒と全く伸びきれませんでした。事前のデータ分析で懸念されていた「宮徹調教師の複勝回収値が28と低い」「前走の上がり3F順位が9位(6位以下は複勝回収値64と低迷)」というマイナスデータが、この息の入らない厳しい前傾ラップの中で、致命的な弱点として露呈してしまった結果と言えます。

⑤ まとめ&次走注目馬・評価保留馬

総括すると、今回の阪急杯は**「超ハイペースの消耗戦により、展開の利を得た後方待機組が台頭したレースでありながら、その不利な展開を前目で真っ向から受け止めねじ伏せた勝ち馬ソンシの、絶対的な能力の高さが際立つレース」**でした。

最後に、このレース結果を踏まえた次走への評価をまとめます。

【次走注目馬(S評価:逆らえない)】

  • ソンシ (1着) 長期休養明けでこのパフォーマンス。ハイペース耐性も証明し、スプリント〜マイルのG1戦線でも主役を張れる器です。次走、どこを使われても最上位の評価が必要です。

【次走注目馬(A評価:負けて強し・次走巻き返し必至)】

  • アサカラキング (5着)
  • ディアナザール (4着) 今回のレースで最も「着順以上に評価すべき」なのがこの2頭です。自ら前半33.1秒の殺人ペースを作り出し、展開が圧倒的に不利な中で、上がりを35秒台前半でまとめ掲示板に粘り込んだ底力は本物です。アサカラキングは北村騎手の回収値182、ディアナザールは団野騎手の複勝率30.6%というデータ通り、能力を出し切っています。次走、ペースが落ち着くレースや、相手関係が少し楽になれば、あっさりと逃げ切る・押し切る可能性が非常に高いです。

【評価保留(危険な人気馬になる可能性)】

  • ララマセラシオン (2着) 今回は「前傾ラップの激流」という、この馬にとってこれ以上ないほど展開が完璧にハマりました。次走、今回の2着という結果で中途半端に人気を集め、かつスローペースからの瞬発力勝負になりそうなメンバー構成であれば、あっさり凡走する危険性をはらんでいます。展開待ちの脚質であることは忘れてはいけません。

【次走見直し】

  • マイネルチケット (9着) 今回は展開とペースが厳しすぎました。もう少し息の入るペースや、得意な条件に戻れば見直しは可能です。人気が落ちる次走こそ、馬券的な妙味が出るかもしれません。

以上、阪急杯の徹底回顧でした!次回の重賞予想・回顧もお楽しみに!

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