札幌芝１８００ｍ
札幌芝１８００ｍ解説
【札幌芝1800m】徹底解説！セオリーが通用する「先行有利」の教科書的コース
夏の札幌開催の基幹コース、札幌芝1800m。「直線が短いから前が有利」という競馬のセオリーが、そのまま通用する教科書のようなコースです。
しかし、その中でも「本当に狙うべき馬」「危険な人気馬」を見抜くには、コースの本質を深く理解する必要があります。この記事では、馬券的中に繋がる3つの重要ポイントを徹底解説します！
ポイント1：コース形態が作る「淀みない流れ」と「先行有利」
このコースの全ては、**「短い先行争い」と「緩やかなコーナー」**という2つの特徴に集約されます。
- スタート〜1コーナー：短い直線で先行争いは一瞬！
- スタンド前からのスタートで、最初の1コーナーまではわずか約180m。ここで先行できるかどうかが、その後のレース展開を大きく左右します。外枠の馬は、この短い距離で内に切れ込まなければならず、ポジション争いは熾烈です。
- 道中：緩いコーナーでペースは落ち切らない
- 向正面で一息入るものの、コーナーが非常に緩やかで大回りなため、極端にペースが落ちることはありません。全体的に淀みない一定のペースでレースは進みます。
- 【結論】スタミナを温存した先行馬がそのままなだれ込む
- 激しいペースの緩急がないため、後方の馬が差を詰めるチャンスはほとんどありません。最後の直線も約266mと短いため、序盤で好位を確保した先行馬が、スタミナを活かしてそのままゴールまでなだれ込むのが、このコースの最も基本的な勝ちパターンです。
ポイント2：馬券の狙いは明確！「先行馬」と「中枠」
このレース展開から、馬券の狙い方は非常にシンプルになります。
- 脚質：絶対的に「先行馬」！差し馬は勝ちきれない
- 先行馬の有利度は全競馬場の中でもトップクラス。馬券の軸は先行馬以外に考えられません。
- 道中でポジションを押し上げる**「マクリ」**も有効ですが、後方からの「差し・追い込み」は、直線が短いためまず届きません。好走はあっても、勝ち切るのは至難の業です。
- 枠順：内で包まれるリスクを回避できる「中枠」がベスト
- 基本的にはコースロスのない内枠が有利です。しかし、スタートで出遅れると内で包まれてしまい、ポジションを取れなくなる「諸刃の剣」でもあります。
- 最もリスクが少なく、スムーズに先行できる**「中枠」が理想的。特に12番より外の差し馬**は、距離ロスが大きくなり非常に不利です。
- 【注意】馬場状態で傾向が変化！
- 開幕週のAコースでは逃げ・先行馬の独壇場ですが、開催が進み仮柵がB、Cと外に移動するにつれて、差し馬の台頭が見られるようになります。馬場状態のチェックは必須です。
ポイント3：血統はサンデーサイレンス系が王道！
洋芝の札幌コースでは、パワーとスタミナを兼ね備えた血統が好成績を収めています。
- サンデーサイレンス系が絶対的な強さを誇る
- スペシャルウィーク、ダンスインザダーク、ステイゴールド、ネオユニヴァースなど、サンデーサイレンス系の種牡馬が上位を独占。血統に迷ったら、まずこの系統から探すのがセオリーです。
- 対照的に、キングカメハメハに代表されるミスタープロスペクター系はやや苦戦傾向にあります。
▼ 札幌芝1800m・まとめ
このコースを攻略する鍵は、**「中枠からスムーズに先行できる、サンデーサイレンス系の馬」**を見つけ出すことです。特に、開幕週のクイーンSなどではこの傾向が顕著。セオリーに逆らわず、王道予想で的確な馬券を仕留めましょう。
札幌芝１８００ｍデータ(２０１９年～２０２４年)
騎手
騎手考察
【騎手編】夏の札幌で本当に頼れる仕事人（ジョッキー）は誰だ！
まずは馬券の主役、騎手から。誰に託せば夢を見られるのか、信頼度と回収率でランク付けしました！
安定感と妙味を両立！馬券の軸にすべきトップ5はこちら。
- モレイラ
複勝率71.4%、単勝回収率145、複勝回収率100。短期免許で来日した際の成績ですが、まさに「マジックマン」。コース問わず、彼が乗るだけで勝負気配アリと見ていいでしょう。 - 川田将雅
複勝率63.6%、単勝回収率270。こちらも騎乗数は少ないですが、決め打ちで乗りに来てきっちり結果を出す、まさに勝負師。人気でも逆らえません。 - 北村友一
複勝率47.1%、単勝回収率132、複勝回収率177。安定感と破壊的な回収率を両立しており、このコースとの相性は抜群。彼が乗る人気薄は宝の山です。 - 横山武史
複勝率49.4%、単勝回収率133。若きエースは、庭ともいえる札幌で期待通りの大活躍。勝ち切る力、馬券内に持ってくる安定感ともにトップクラスです。 - 佐々木大輔
複勝率36.0%、単勝回収率133、複勝回収率131。北海道出身の若武者が、地元で素晴らしい成績を収めています。人気薄でも平気で持ってくる、将来が楽しみなジョッキーです。
逆に、このコースでは評価を下げたい騎手たち。人気馬でも一度立ち止まって考えたいところ。
- 菱田裕二
複勝率10.3%、回収率も30前後と壊滅的。このコースでは全く結果が出ておらず、問答無用で「消し」評価です。 - 浜中俊
複勝率18.5%、こちらも回収率が低く苦戦しています。関西のトップジョッキーですが、このコースでは割引が必要です。 - 鮫島克駿
複勝率35.9%と安定感はありますが、単勝回収率18は致命的。2,3着狙いの騎乗が多く、勝ち切れていないデータです。 - 武豊
複勝率40.3%はさすがレジェンドですが、単勝回収率22。こちらも人気馬で勝ち切れない、あるいは人気以上に走れていない状況を示しています。 - 横山典弘
複勝率30.0%に対して、回収率が50未満。天才の気まぐれな騎乗も、このコースでは良い方向に出ていないようです。
人気はなくても馬券に絡む！高配当を演出してくれる騎手はこちら。
- 角田大和
複勝率は20.0%と低いですが、単勝回収率450は衝撃の一言。彼が勝つときは超大穴。単勝馬券の夢は彼に託しましょう。 - 吉田隼人
複勝率44.4%と安定感も十分な上で、単勝回収率231は非常に魅力的。人気馬から穴馬まで、どんな馬でも勝ちに導く力があります。 - 藤岡佑介
複勝率37.3%と安定している中で、複勝回収率127は特筆すべき点。3着狙いでも妙味があり、3連複やワイドの相手として最適です。
横山武史騎手や来日時のモレイラ騎手、川田将雅騎手は軸として鉄板。妙味を求めるなら北村友一騎手や佐々木大輔騎手が面白く、大穴なら角田大和騎手や吉田隼人騎手の単勝で一発を狙うのが効果的な戦略と言えそうです。
人気別
人気別考察
- 人気馬（1～4番人気）の傾向
1番人気～3番人気は、勝率・複勝率・回収率のすべてが全国平均を上回っており、非常に活躍しています。特に1番人気は複勝率76.0%と、滅多に馬券圏内を外しません。ただし、4番人気は平均より成績が悪く、少し信頼度が落ちます。 - 中穴人気馬（5～8番人気）の傾向
成績は平均的か、やや不振。5番人気、6番人気、8番人気は回収率が示すように、時折馬券に絡んで妙味を提供しますが、積極的には狙いづらいゾーンです。 - 大穴人気馬（9番人気以降）の傾向
7番人気以降は複勝率が軒並み1桁台に落ち込み、極めて不振です。基本的には軽視してよいでしょう。
クラス別
クラス別考察
- 堅いレース：新馬、未勝利、OPEN非L、G3は、平均より回収率が低く、順当な決着が多いです。
- 荒れるレース：3勝クラスだけは別格。単勝回収率374、複勝回収率110と、明らかに**「荒れる」**傾向にあります。力が拮抗し、伏兵の台頭が目立ちます。
- 平均的なレース：1勝クラス、2勝クラスはほぼ平均通りの決着です。
脚質×上がり３F
脚質×上がり３F考察
- 逃げ・先行：先行馬の成績が突出しています。複勝率48.7%、単複回収率も100超えと、まさにパーフェクト。この脚質は非常に有効です。逃げ馬も複勝率は高いですが、回収率は平凡です。
- マクリ：サンプルは少ないですが、複勝率58.6%と好成績。早めに動ける馬は注目です。
- 中団・後方：複勝率、回収率ともに壊滅的で、極めて悪い（不利な）脚質です。後方からの追い込みはまず届きません。
- 上がり1位：複勝率78.2%は驚異的。回収率も高く、末脚はかなり影響します。
- 上がり2位・3位：複勝率がそれぞれ64.2%、53.4%と非常に高く、速い上がりが使えることは絶対条件です。
- 上がり6位～：複勝率7.2%と低く、鈍足では馬券内の可能性はかなり低くなります。
このコースの理想像は**「先行して、かつ速い上がりを使える馬」**です。
馬番
馬番考察
- 内枠（1～4番）：特に1番枠が複勝率38.8%、単勝回収率259と圧倒的に有利です。4番枠も良く、内枠全体が良い傾向です。
- 中枠（5～12番）：成績は平均的ですが、内枠に比べると見劣りします。
- 外枠（13番～）：14番枠は複勝率8.6%と壊滅的で、全体的に不利な傾向です。
- 総合的な有利度：複勝率では内枠 ＞ 中枠 ＞ 外枠の順で明確に有利です。
- 奇数番 vs 偶数番：複勝率では奇数番がやや高く、奇数番が有利です。
- 大外枠の傾向：複勝率は32.2%と高いですが、回収率は低迷。実力馬ならこなせますが、有利とは言えません。
種牡馬
種牡馬考察
- ローズキングダム
出走数は少ないですが、複勝率66.7%、単勝回収率2396、複勝回収率328は反則級の数字。見つけたら全財産を賭けてもいいレベルの鬼血統です。 - ゴールドシップ
複勝率37.5%、単勝回収率179、複勝回収率137。洋芝のパワーが問われるこの舞台はまさに庭。人気薄でも平気で好走してきます。 - ドゥラメンテ
複勝率52.5%、単勝回収率170。圧倒的な能力でコース適性をねじ伏せます。産駒の信頼度は非常に高いです。 - スワーヴリチャード
新種牡馬ながら、複勝率57.1%と素晴らしい成績。父ハーツクライ系の洋芝適性を受け継いでおり、今後も要注目です。 - キタサンブラック
複勝率33.3%、単複回収率ともに100超え。こちらも産駒の活躍が目立ち、スタミナと持続力が活きるこのコースは得意舞台です。
このコースでは産駒が苦戦している種牡馬たちです。
- オルフェーヴル
複勝率18.8%、回収率も低く、全く奮いません。父ステイゴールド系でも、このコース適性はないようです。 - キングカメハメハ
複勝率25.0%、複勝回収率34。大種牡馬ですが、このコースでは産駒の成績が伸び悩んでいます。 - モーリス
複勝率24.4%、単勝回収率2は衝撃的な低さ。人気を裏切るケースが非常に多く、危険な人気馬になりがちです。 - ロードカナロア
複勝率26.5%、回収率も低調。スプリント～マイルのイメージ通り、1800mは少し長いのかもしれません。 - ジャスタウェイ
複勝率28.6%ですが、回収率が低く妙味がありません。
人気はないけど一発がある、馬券妙味たっぷりの種牡馬はこちら！
- ハービンジャー
複勝率27.7%に対し、単勝回収率150は魅力的。欧州血統のスタミナが活きるのか、人気薄での一発があります。 - ヴィクトワールピサ
こちらも複勝率は27.3%と低いですが、単勝回収率224。ハマった時の破壊力は侮れません。 - ルーラーシップ
複勝率25.0%ながら、複勝回収率112は優秀。キングカメハメハ産駒の中では、このコースで妙味があるのはこちらです。
ドゥラメンテやゴールドシップは信頼度・妙味ともに高いです。出走していればローズキングダムは絶対。穴ならハービンジャーやルーラーシップに注目。逆にモーリス産駒は危険な人気馬として疑ってかかるべきです。
前走距離
前走距離考察
「同距離」組は単勝回収率104と、平均より妙味があります。また、「500m以上短縮」**組は複勝回収率130と、こちらも非常に優秀。逆に「今回延長」組は成績・回収率ともに振るわず、割引が必要です。
前走コース
前走コース考察
- 複勝率と回収率の総合評価
複勝率（信頼度）が高いのは**「阪神・芝1800外」「東京・芝1800」「中山・芝2000」など。回収率（妙味）が高いのは「京都・芝1600」「阪神・芝2000」**などです。 - 前走場所の良し悪し
**「東京」「阪神」「中山」「京都」**といった中央場所からの転戦組が圧倒的に好成績です。 - 距離延長 vs 短縮
全体的には距離短縮組に妙味がありますが、前走コースデータを見ると同距離組も非常に優秀です。 - ベストなローテーションは？
ベストなのは**「東京・芝1800m」からの同距離ローテ**。次点で**「阪神・芝1800m外」。穴を狙うなら、「阪神・芝2000m」や「東京・芝2400m」からの距離短縮組**が非常に面白いです。 - まとめ：前走で狙うべき馬
結論として、**「格の高い中央場所から転戦してくる、同距離or距離短縮馬」**を狙うのがセオリー。同じ函館や札幌のローカル開催を戦ってきた馬よりも、こちらを断然上位に取るべきです。
