小倉ダート１７００ｍ
小倉ダート１７００ｍ解説
【小倉ダート1700m】徹底解説！コースの起伏が勝敗を分けるタフな持久力戦
小倉競馬場のダート戦の主役、ダート1700m。一見、平均的な中距離戦に見えますが、その内実は**「激しい前半」と「スタミナが問われる後半」**という二つの顔を持つ、非常にタフなコースです。
この記事では、このコースの勝敗を分ける重要なポイントを3つに絞り、初心者から上級者まで役立つ馬券のヒントを徹底解説します！
ポイント1：コース形態が作る「ハイペースからのバテ合い」
このコースの最大の特徴は、**「上って、下る」**という単純明快ながら過酷なレイアウトです。これが、レース展開に大きな影響を与えます。
- スタート〜1コーナー：平坦で激しい先行争い
- スタンド前からのスタートで、最初の1コーナーまでは約343m。ポジションを取りたい各馬が序盤から飛ばすため、前半はハイペースになりがちです。
- 1〜2コーナー：急な上り坂でペースダウン
- 激しい先行争いの直後、1〜2コーナーで急な上り坂に差し掛かります。ここで一旦ペースは落ち着きますが、前半の消耗が各馬のスタミナを削ります。
- 向正面〜ゴール：長い下り坂からの持久力勝負！
- 2コーナーの頂点からゴールまでは、約780mにも及ぶ長い下り坂。ここで再びペースは上がりますが、既に各馬はスタミナを消耗している状態。最後の直線（291m）は壮絶な**「バテ比べ」**の様相を呈し、上がり時計も掛かりがちです。
ポイント2：馬券の狙いは「前で粘れる馬」と「マクリ一発」
このタフなレース展開から、狙うべき馬のタイプは明確になります。
- 脚質：逃げ・先行馬が圧倒的有利！
- 単純に**「前にいる馬が有利」**なコースです。後続もバテてしまうため、差し・追い込み馬が前を捉えるのは至難の業。4コーナーの時点で好位にいることが勝利への絶対条件となります。
- マクリ脚質にも要注意！
- 道中のペースが乱れることも多く、中盤で動いてポジションを押し上げる**「マクリ」**が非常に有効です。後方待機組でも、マクリを打てるスタミナと勝負根性がある馬は警戒が必要です。
- 枠順：大外枠は割引が必要！中枠が無難
- 1コーナーまでの距離が短く、激しい先行争いになるため、終始外を回らされる大外枠は明確に不利です。人気馬でも大外を引くと苦戦を強いられます。
- 最内枠も包まれるリスクがあり、スムーズにレースを運びやすい中枠が最も有利と言えるでしょう。
ポイント3：血統はパワーとスタミナの王道血統！
消耗戦になりやすいコース形態から、求められるのはパワーとスタミナを兼ね備えた血統です。
- 王道パワー血統が上位を独占
- キングカメハメハを筆頭に、シンボリクリスエス、ワイルドラッシュ、クロフネといった、ダート中距離で実績のあるパワータイプの種牡馬が好成績を収めています。
- 血統表にこれらの名前を見つけたら、積極的に評価して良いでしょう。
▼ 小倉ダート1700m・まとめ
このコースを攻略する鍵は、「前半のハイペースを前々で追走し、最後までバテずに粘り込めるスタミナ豊富な馬」を見つけ出すことです。特に中枠に入った先行馬は鉄板の狙い目。馬柱からタフな流れへの適性を見抜き、的確な馬券戦略を組み立てましょう。
小倉ダート１７００ｍデータ(２０１９年～２０２４年)
騎手
騎手考察
データ分析①：小倉のダート王は誰だ？買える騎手・消せる騎手
アップダウンが激しく、スタミナとペース配分が問われるこのコース。騎手の手腕が結果に直結します。本当に信頼できるジョッキーは誰なのか、データで丸裸にしていきましょう。（※福永祐一元騎手、藤岡康太騎手は集計対象から除外しています）
【儲かる騎手】総合評価ランキングBEST5
安定感（複勝率）と妙味（回収率）を高いレベルで両立させているジョッキーはこちらです。
第1位：浜中 俊 騎手
複勝率38.2%、単勝回収率119、複勝回収率105と、全ての数字がハイレベル。特に人気馬に乗った時の安定感は抜群で、軸馬としてこれ以上ない存在です。
第2位：菱田 裕二 騎手
複勝率25.2%は平均的ですが、注目すべきは複勝回収率110という数字。人気薄を3着に持ってきて高配当を演出するケースが多く、3連系のヒモとして非常に頼りになります。
第3位：藤岡 佑介 騎手
複勝率31.9%の安定感に加え、複勝回収率も104とプラス圏。馬券の相手として非常に買いやすいジョッキーです。
第4位：佐々木 大輔 騎手
複勝率33.8%と優秀な成績ながら、単勝回収率128と妙味も提供。若手ながらコースを掴んでおり、人気に関わらず注目が必要です。
第5位：川田 将雅 騎手
複勝率57.4%は断トツの数字。単勝回収率も108と優秀で、彼が人気馬に乗ってきたら素直に信頼すべきです。
【危険な騎手】総合評価ワースト5
逆に、このコースでは苦戦が目立つ騎手もいます。人気を背負っていても疑ってかかるべきです。
第1位：斎藤 新 騎手
騎乗数は非常に多いものの、複勝率15.2%、単複の回収率も40台と壊滅的。このコースでは静観が妥当です。
第2位：丹内 祐次 騎手
斎藤騎手と同様に、騎乗数が多い割に結果が出ていません。複勝率17.3%、単勝回収率20は厳しい数字です。
第3位：西村 淳也 騎手
こちらも200回以上騎乗して複勝率23.9%、回収率60台は物足りません。人気になりやすい騎手なだけに、過信は禁物です。
第4位：松若 風馬 騎手
複勝率17.4%と馬券に絡むこと自体が少なく、回収率も低調。積極的に狙う材料に欠けます。
第5位：吉田 隼人 騎手
複勝率38.0%と安定感はありますが、単勝回収率50は低すぎます。勝ち切れないレースが多く、馬券の軸としては不向きです。
【穴党必見】爆裂回収ジョッキーBEST3
「複勝率は低いけど、来たらデカい！」そんな一発逆転を狙えるジョッキーはこちら。
第1位：亀田 温心 騎手
複勝率16.4%ながら、単勝回収率158は魅力。人気薄で逃げ・先行した際に大穴をあけるタイプです。
第2位：永島 まなみ 騎手
複勝率18.9%ながら、単勝回収率134。こちらも人気薄での一発に期待できます。
第3位：小沢 大仁 騎手
単勝回収率101とプラスを記録。人気薄の馬を上位に持ってくる技術があります。
【騎手編まとめ】狙いは「トップジョッキー」と「穴の若手」で決まり！
川田騎手、浜中騎手といったトップジョッキーは、人気でも逆らえないほどの安定感を誇ります。馬券の妙味を求めるなら、3着穴の菱田騎手や、一発のある亀田騎手、永島騎手といった若手の台頭に期待するのが面白いでしょう。
人気別
人気別考察
データ分析②：レース傾向から勝利の方程式を探る
レースの「質」をデータから読み解きます。荒れるのか堅いのか、どんな馬が有利なのかを知ることで、馬券の精度は格段に上がります。
人気別傾向：上位人気は堅実も、下位人気に妙味あり！
- 人気馬（1～4番人気）の傾向
1～3番人気の複勝率は平均並みで信頼できますが、4番人気の成績がガクッと落ちます。4番人気は危険な人気馬となりやすいので注意が必要です。 - 中穴人気馬（5～8番人気）の傾向
6番人気、7番人気の複勝回収率が優秀。このゾーンは相手候補として積極的に拾いたいところです。 - 大穴人気馬（9番人気～）の傾向
10番人気、11番人気、13番人気、14番人気、16番人気で回収率が跳ねており、波乱の主役になる可能性を秘めています。特に13番人気は単勝回収率168と、積極的に狙う価値があります。
1～3番人気を軸に、6,7番人気と10番人気以降の人気薄へ流す馬券が有効です。
クラス別
クラス別考察
クラス別傾向：クラスが上がるほど波乱含みに！
- 堅いレース（回収率が低い）
未勝利、1勝クラス、2勝クラスといった下級条件は、ほぼ平均的な波乱度で、実力通りの決着になりやすいです。 - 荒れるレース（回収率が高い）
3勝クラス、オープン特別、GⅢと、クラスが上がるにつれて回収率も上昇。メンバーレベルが上がることで展開が紛れやすくなり、伏兵の台頭を許すようです。
下級条件は堅実に、上級条件は手広く穴を狙うという使い分けが重要です。
脚質×上がり３F
脚質×上がり３F考察
脚質戦略：「逃げ・先行・マクリ」の三本柱！後方は絶望的
- 逃げ・先行・マクリ（有効）
**逃げ（複勝率44.3%）、先行（同45.5%）、マクリ（同55.0%）**と、前に行く馬・動ける馬が圧倒的に有利。回収率も軒並み高く、この3つの脚質が馬券の生命線です。 - 中団・後方（悪い）
中団は複勝率14.6%、後方は1.8%と壊滅的。後ろから行って届くコースではないと断言できます。
4コーナーで先頭集団にいる馬の中から、勝ち馬を探しましょう。
上がり3F（末脚）の重要度：「速い上がり」が勝敗を分ける！
- 上がり1位～2位
上がり1位の馬の複勝率は71.4%、2位は60.0%と、平均を大きく上回ります。タフなコースだからこそ、最後にしっかり脚を使える馬が上位に来るという、分かりやすい傾向です。 - 上がり6位以下
複勝率はわずか4.5%。キレない馬は馬券になりません。
**前に行けること」を大前提に、その中でも「速い上がりを使える馬」**が最も信頼できます。
馬番
馬番考察
枠番の有利不利：内外フラット！大外枠の不利は薄い
- 内枠 vs 中枠 vs 外枠
複勝率を見ると、**内枠（22.6%）、中枠（21.2%）、外枠（16.9%）**と、データ上は内がやや有利ですが、大きな差ではありません。 - 偶数枠 vs 奇数枠
こちらもほぼ互角。気にする必要はありません。 - 大外枠
大外枠の複勝率19.1%は、平均（23.6%）より低いですが、勝率は9.1%とむしろ平均を上回っています。これは、人気薄の馬が砂を被らずスムーズに先行し、そのまま逃げ切ってしまうパターンがあることを示唆しています。大外枠の逃げ馬はかえって狙い目かもしれません。
基本的には内外フラットと考えて良いでしょう。
種牡馬
種牡馬考察
データ分析③：血統（種牡馬）傾向
タフなコースで求められるパワーとスタミナ。どの血統が適しているのでしょうか。
【儲かる種牡馬】総合評価ランキングBEST5
第1位：アメリカンペイトリオット
複勝率35.5%、単勝回収率484、複勝回収率162。圧倒的な成績で文句なしのトップ。見つけたら即買いレベルです。
第2位：スマートファルコン
複勝率27.5%ながら、単複の回収率が140超え。ダート界のレジェンドの血は、このコースでも健在です。
第3位：キングカメハメハ
複勝率28.6%に加え、単勝回収率266。人気薄での激走が目立ち、常に警戒が必要な血統です。
第4位：オルフェーヴル
複勝率26.8%で複勝回収率101と、人気薄の相手として妙味十分。
第5位：パイロ
複勝率28.0%と安定しており、単勝回収率も143と優秀です。
【危険な種牡馬】総合評価ワースト5
逆に、このコースでは産駒が苦戦している血統です。
第1位：ジャスタウェイ
複勝率18.3%、回収率も低く、このコースでは全く振るいません。
第2位：エピファネイア
複勝率15.0%は厳しい数字。芝のイメージが強く、ダートのパワー比べでは分が悪いです。
第3位：キズナ
こちらもエピファネイア同様、ダートでは苦戦傾向にあります。
第4位：ヘニーヒューズ
ダート短距離のイメージが強く、この距離ではスタミナが持たないケースが多いようです。
第5位：ドレフォン
ヘニーヒューズと同様の理由で、成績が伸び悩んでいます。
【穴党必見】人気薄で激走する種牡馬BEST3
「複勝率は低いけど、来たらデカい！」そんな一発を秘めた種牡馬はこちら。
第1位：キングカメハメハ
単勝回収率266は強烈。大物食いが得意な血統です。
第2位：ドゥラメンテ
単勝回収率200。父キンカメの血が騒ぐのか、人気薄で一発を秘めています。
第3位：ロードカナロア
短距離血統ですが、なぜかこのコースでは人気薄での激走が目立ちます。単勝回収率138は魅力です。
【種牡馬編まとめ】パワー血統＋意外な血統に妙味！
シニスターミニスターやパイロといったダートの王道血統が安定している一方で、注目すべきはアメリカンペイトリオットの圧倒的な成績。また、キングカメハメハやドゥラメンテといった芝の王様たちが、ダートのこの条件で大穴をあけている点も見逃せません。
前走距離
前走距離考察
データ分析④：ローテーション（臨戦過程）の有利不利
前走どこを走ってきたかで、今回のパフォーマンスは大きく変わります。
前走距離：大きな有利不利はなし！「距離短縮」にやや妙味
- 同距離、±200m以内、±400m以内といった主要なローテーションでは、複勝率・回収率ともに大きな差は見られません。
- 強いて言えば、「距離短縮組」の複勝回収率が86とやや高いため、1800mや1900mから臨んでくる馬に妙味がありそうです。
- 500m以上の極端な距離変更は、さすがに割引が必要です。
前走コース
前走コース考察
前走コース：京都・新潟からの転戦組が狙い目！
- 前走場所で有利なのは？
京都と新潟からの転戦組が好成績。特に**「前走・京都ダ1900m」は複勝率38.2%、単複回収率も驚異的な数字で、最強のローテーションと言えます。また「前走・新潟ダ1800m」**も複勝回収率135と妙味十分です。 - 芝からの転戦も面白い！
**「前走・小倉芝1800m」や「前走・小倉芝2000m」**といった、同じ小倉の芝コースからの転戦組が、高い回収率を叩き出しています。芝で頭打ちだった馬のダート替わり一変は、積極的に狙う価値があります。 - 注意すべきローテーションは？
同じ小倉でも**「前走・同コース」**の馬は回収率が低く、妙味がありません。リピーターを安易に狙うのは危険です。
